子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)について
子宮頸がんとヒトパピローマウイルス感染症について
子宮頸がんについて
子宮頸がんは、女性の子宮の入り口部分(子宮頸部)にできるがんで、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因となって発症します。全ての年代の女性が罹患する可能性がありますが、近年若い女性(20~39歳)で急増しているのが特徴です。日本では年間約9,000人が発症し、約2,700人が死亡しており、若い女性がかかるがんの中では乳がんについで多く、女性の100人に1人が生涯のいずれかの時点でかかると言われています。
子宮頸がんに罹患した場合、たとえ死に至らないまでもごく初期のがんを除いては子宮摘出となる可能性があり、その場合は妊娠や出産への影響はもちろん、排尿障害などの後遺症により日常生活に支障をきたすこともあります。
ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症について
ヒトパピローマウイルス(HPV)は性交経験がある女性であれば誰でも感染する可能性があります。感染してもほとんどの場合、ウイルスは自然に排除されますが、まれにウイルスが排除されず持続的な感染を経て、子宮頸がんを発症する場合があります。
100種類以上の遺伝子型があるヒトパピローマウイルス(HPV)の中で、とくに発がん性が高い型は16型と18型で、子宮頸がんの原因半数以上とされています。
また、低リスク型(非発がん型)の6型、11型等の感染により尖圭コンジローマに罹患することもあります。
子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)の接種について
子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐためのワクチンで、対象の方は無料(全額公費負担)で接種することができます。
HPVの感染は、主に性交渉によることから、その前にHPVワクチンを接種することが推奨されています。また、ワクチンで感染を防げないタイプのウイルスがあるため、ワクチンを受けた人も20歳になったら定期的な検診を受けることが大切です。
対象者
定期予防接種 |
小学校6年生~高校1年生相当の女子 (標準的な接種対象年齢:中学校1年生相当) |
キャッチアップ接種 (接種勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方) |
平成9年4月2日~平成20年4月1日までに生まれた、HPVワクチン接種を3回受け終えていない方 ※期間は令和7年3月31日までです。接種の完了には半年ほどかかるため、お早めに接種をお願いします。 |
接種回数と間隔
ワクチンは3種類あり、間隔(下表参照)をあけて3回(または2回)接種します。
ワクチン名
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標準的な接種間隔
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---|---|
サーバリックス®
(2価)
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1回目: ー
2回目:1回目接種から1か月以上あける
3回目:1回目接種から5か月以上かつ2回目接種から2か月半以上あける
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ガーダシル®
(4価)
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1回目: ー
2回目:1回目接種後1か月以上あける
3回目:2回目接種から2か月以上あける
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シルガード®
(9価)
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(12歳以上15歳未満)
1回目: ー
2回目:1回目接種後6か月以上あける
※ただし、2回目接種を1回目接種から5か月を経過せずに接種した場合、3回接種となります。
(15歳以上)
1回目: ー 2回目:1回目接種後2か月以上あける 3回目:1回目接種後6か月以上あける |
接種方法
医療機関に予約のうえ、接種してください。
16歳未満の方は接種の際は保護者の同伴が原則となります。同伴しない場合、同意書が必要になります。
また、子宮頸がん予防ワクチンは、接種後30分程度安静にすることが推奨されております。接種当日は時間的な余裕を持って接種するようにしてください。
関連リンク
【厚生労働省】ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~(外部サイト)
【MSD(株)】子宮頸がん予防情報サイト「もっと守ろう.jp」(外部サイト)
リーフレット(厚生労働省)
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